様々なユーザーと利用シーンに応えるAVシステムの構築

電音エンジニアリング株式会社

https://denon-eng.jp/

1971年創業の電音エンジニアリング株式会社はホテルの宴会場における演出・オペレーション事業を皮切りに、現在ではシステム構築、機器メンテナンス、イベント企画制作等を手掛ける、音・光・映像の総合カンパニーとして全国に拠点を構えている。
2025年9月、本社会議室の改修に際してAVミキサーとしてVR-6HDを、操作システムとしてリモートコントロールアプリVenuSetを導入し、先進的な会議システムを構築した。両製品の導入の経緯やメリットを、同社システム事業部 設計部門統括 鎗田恵介様に伺った。

電音エンジニアリング

電音エンジニアリング株式会社 本社

電音エンジニアリング

システム事業部 設計部門統括 鎗田恵介様

「使いやすさ」と「多機能」両方のニーズを満たす必要があった本社会議室の改修

—— 今回、VR-6HDとVenuSetを導入された経緯を教えてください。

鎗田氏:今回の改修では通常の社内会議以外に、演出・オペレーション事業のスタッフがスタジオとして利用する要望もあり、両方のニーズを満たす必要がありました。
一般の社員が会議室として使う場合を想定して、難しい機器操作を避けるための仕組みを取り入れつつ、その一方で専門のオペレーターが設備をフルに使用するスタジオ用途もカバーして、導入コストは抑えなければならないという課題がありましたが、VR-6HDとVenuSetが解決してくれました。
この会議室には画面出力デバイスとしてモニター2枚とプロジェクター1台があり、改修以前はビデオ・セレクターやマトリクス・スイッチャーを使用していました。
今回VenuSetを使用することで、VR-6HDの独立した3つのHDMI出力を、あたかもマトリクス・スイッチャーのように簡単に切り替えることができ、結果として従来使用していたマトリクス・スイッチャーを使用せずにシステム構築することができました。
弊社の演出・オペレーション事業でもローランドのビデオ・スイッチャーは早い時期から導入されていたので、弊社オペレーターが操作に慣れているということもあり、機器選定時に迷いはありませんでした。

本社会議室の改修に合わせて導入されたVR-6HDで、リモートコントロールアプリ「VenuSet」を使用

導入の障壁を一気に解決したVenuSet

—— VenuSetを導入されてどのようなメリットがありましたか?

鎗田氏:ローランドのビデオ・スイッチャーは複数出力を持つ機種が多く、エンジニアとしてもアウトプットはあるだけ活用したくなります。VR-6HDはマトリクス・スイッチャーではないのですが、VenuSetを活用することで、使い方を広げることができました。
以前の会議室でも映像や音声切り替えのためのタッチパネルはあったのですが、再度構築するとなると費用や工数が大きくなり悩んでいました。今回発表されたばかりのタイミングでVenuSetを試してみたところ、iPad 1台でとても簡単にシステム構築ができ、VR-6HDとの組み合わせで映像スイッチャー・音声ミキサー・タッチパネルコントローラーの機能を兼ねられることがわかり、結果として導入・構築コストを大きく圧縮できました。
VenuSetはiPad自体で簡単にカスタマイズできるのがわかりやすくていいですね。今まで使っていたタッチパネルコントローラーでは、専用のアプリケーションを使ってプログラミングしなければならず、専門性や工数増も気がかりでしたが、そういったストレスがないというところが良かったです。

VR-6HDの複数出力をVenuSetからコントロール

理想とするコントローラーを実現

—— VenuSetのポテンシャルについてのご感想はいかがですか?

鎗田氏:一般的なビデオ・スイッチャー用のリモートアプリでは、スイッチャー実機のパネルデザインをそのまま画面上に再現するものが多いと感じていたのですが、VenuSetでは必要なボタンをこちらの判断で出す出さないを選択でき、多数のパラメーターが表示されて利用者を混乱させる心配がないのが良いです。
言いかえれば「良い蓋の仕方ができる」システムだと感じています。
誤解を恐れずに言うと、VenuSetは「決まったことしかできない」のですが、その中で「ユーザーの希望を適度に叶えられる」というのが気に入っています。
決まったことしかできないというのは悪いことではないと思います。コントローラーは複雑な操作を、より簡単なUIにすることでユーザーのニーズを満たすものだと考えているので、あまり自由度が高すぎる設計だと「なんでもできる=目的にたどり着けない」コントローラーになってしまうリスクがあると感じています。
今回は機器の操作に慣れていない方にはVenuSetを使用してもらい、操作に慣れているオペレーターはVR-6HDのパネルを直接操作すれば良いと場面を切り分けました。
そういった意味では使用シーンに応じて機能を適切に使いわけできるのが、このシステムのメリットだと言えるでしょう。

操作に必要なボタンとフェーダーだけが並んだVenuSetの操作画面

システムインテグレーターならではの専門性に応えるローランド製品

—— その他に、この部屋で工夫されたことはありますか?

鎗田氏:ハードウェア面では、VR-6HDのGPIO端子を使用して他社の機器を連携操作させています。具体的には、モニターやプロジェクターの電源操作、Web会議のホスト切り替えなどに使っています。なるべく運用で他のリモコンは使わせないようにしたかったので、VenuSetだけで対応できるように、GPIO端子を活用しました。
ソフト面では、2台の70インチ大型モニターの出力は、外部の画面分割機を使用して2画面連結表示も可能ですので、HDスイッチャーでありながら、ボタン1つで複数出力を組み合わせてワイド4Kモニターのような使い方もできます。
VR-6HDのマクロ機能やシーケンス機能は、そういった組み合わせ動作の手順も設定でき、それらをVenuSetから一括制御できるのも便利で、活用しています。
おそらく開発者の方も全く想定されていないような使い方をしているかもしれませんね。

画面分割器を併用して2画面連結表示にも対応

高い技術力と企画力により実現したシステム

「誰でも簡単に扱える一方で、プロの要求にも応えられる」─ 今回の導入事例は、システムインテグレーターであると同時に、全国各地のホテル・企業などで映像音響機器のオペレーションを行う現場のプロフェッショナルでもある電音エンジニアリングならではの技術力と企画力により実現したシステムである。VR-6HDを中心に様々な機器を連携させた高度なシステムながらも、VenuSetを用いることでユーザーにとってはシンプルなインターフェースが提供されている。今後も高い技術力と現場力を活かした革新的なAVシステムがクライアントに提供されていくだろう。

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