Digital Snakeで東京タワーとエフエム東京間を長距離伝送

Digital Snakeで東京タワーとエフエム東京間を長距離伝送

株式会社エフエム東京 様

http://www.tfm.co.jp/

東京都
1970年、関東初の民間FMラジオ局として設立。全国FM放送協議会(JFN)のキー局でもあり、その番組の多くは各地の放送局にも配信されています。また、渋谷と六本木にサテライト・スタジオを擁していることでも知られ、中でも渋谷の『スペイン坂スタジオ』は観光名所としても有名。2010年4月、開局40周年を迎えました。

Digital Snakeで東京タワーとエフエム東京間を長距離伝送

システム概要

2009年末、東京・半蔵門のエフエム東京本社と、電波の送信塔である東京タワーを結ぶ放送回線のバックアップ回線用オーディオ伝送システムとして、Digital Snake S-1608とS-0816を導入。本社側にS-1608、東京タワー側にS-0816を設置し、REAC信号は汎用のメディア・コンバーターで光回線に変換して、音声の送受信を行っています。

システム概要

導入のポイント

V-Mixing Systemはアナログ・コンソールのようなビビッドな感じのサウンド

株式会社エフエム東京 編成制作局 技術部長
川島修 様 談


半蔵門の本社と東京タワーを結ぶメインの放送回線はマイクロ回線で、そのバックアップ用回線としては長らく『HSD(High Super Digital)』と呼ばれる384kbpsの帯域幅を持った専用回線を使用していました。しかし、HSDは2イン/2アウトという最低限のチャンネル数なのにもかかわらず、利用には結構なコストがかかります。

ほかになにか良い伝送システムはないかと探し始めたときに、ふとDigital Snakeのことを思い出したんです。というのも以前、V-Mixing Systemを試用させていただく機会があって、そのときの印象がかなり良かったんですね。Digital Snakeなら導入コストや維持費はHSDとは比べものにならないくらい安いですし、「これはいい!」ということで導入しました。

お話を伺った川島様とS-1608
お話を伺った川島様とS-1608

実際に運用して、24時間電源は入りっぱなしですが、今日までまったく問題なく稼動しています。ほかの業務用機とは価格の桁が違うので、最初に気になったのが音質でしたが、とても良いと思いますよ。いかにもローランドらしい音というか、太くてコシのあるサウンドで、問題のないクオリティですね。このサウンドでこの価格というのは本当にすごいと思います。

機能面では、これまでのHSDでは2イン/2アウトしか使えなかったのが、より多くのチャンネルを使えるようになって嬉しいですね。本社側から送る回線と東京タワー側から受け取るモニター回線を確保した上で、トークバック信号などを送ることもできます。

また、先日(2010年4月)行われた『MEET THE MUSIC』というイベントでは、ローランドさんからS-4000Sを一対向お借りして、ライブ会場となったビルボードライブ東京と、六本木にある東京ミッドタウン内のサテライト・スタジオを結ぶ伝送回線として使用しました。東京ミッドタウンにはメタル回線が敷かれていなかったので、一度サテライト・スタジオに音声を送り、そこから専用線を使って半蔵門の本社まで音声を送りました。もちろん、現場ではノン・トラブルで、安定して運用することができました。

Digital Snakeは、設備だけでなくラジオ中継の現場でも十分に使えることが分かったので、今後はその活躍の場面がどんどん増えていくと思っています。

S-4000S(上)とS-4000R
S-4000S(上)とS-4000R

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